部下はなぜいうことを聞いてくれないのか

あなたのコミュニケーションの間違い

リーダーシップ研修をすると必ずでる質問ですが、

 

部下とのコミュニケーションが

大切なことは分かっているけど、

何度言っても部下が言うことを

聞いてくれないから

 

コミュニケーションを取りたくなくなる・・・。

 

 

でも、心の何処かでこう思っています。

 

 

「いつかわかってくれるだろう」

 

それでは、いつまで経っても部下との

コミュニケーションは向上しません。

 

「相手が変わるだろう」

 

それは、あなたの間違い

いつか分かってくれるだろうは間違い

相手を変える努力をせず、自ら変わってくれる。

 

そして、

 

「やらせるより、やりたくさせる」

 

そんな魔法があれば苦労は要りません。

 

でも考えてみて下さい。

 

なぜ部下は自ら行動しないのでしょうか？

 

多くの場合、部下は何らかの原因で行動を躊躇してます。

 

 

いくら素晴らしい理論を伝えても、

部下が行動してくれなければ、絵に描いた餅です。

 

 

あなたが指示したり、

その業務の原理原則を教えたからと言って、

 

そのまま行動できる部下も多くありません。

 

 

行動してもらうための魔法の鍵

 

それは

 

”業務の意味づけをする”

 

 

すなわち、

 

部下の”頭の中にある業務”の意味を変えてあげるのです。

 

 

例えば、

「食事介助」という言葉一つをとっても、

人それぞれに意味づけがあります。

 

例えば、ある人は、

「ご利用者に食べさせる作業」

であり

「生命維持のための活動」

という意味づけがあります。

 

また、ある人は、

「ご利用者とのふれあい」

であり

「ご利用者に美味しく食べてもらう」です。

 

お分かりの通り、

前者は食事介護は単なる作業であり、

後者は食事介護は楽しみの場の提供です。

 

そう、

部下の行動を促すということは、この意味づけを変えることなのです。

 

 

無理やらせようとするのは、三流のリーダー。

仕組みを作って行動させるのは、二流のリーダー。

その気にさせて行動させるのが、一流のリーダー。

 

つまり、

 

一流のリーダーは

”相手の業務の意味づけを自然と変え、自らやりたくさせる”

ということなのです。

 

 

 

では、どうすれば相手の意味づけを自然と変えられるのか？

 

 

それとなくメッセージを投げかけるわけです。

 

 

ここからは実例でお話します。

ある施設での例ですが、

 

「介護の心得１０箇条」という冊子を作りました。

 

これは、今あなたが行っている業務が

「なぜ、ご利用者に必要なのか」

「なぜ、あなたがする必要があるのか」

 

を解釈し、説明しているものです。

「食事介助の心得１０箇条」の一部から・・・。

１．ご利用者の「幸せな時間を作る」ことを食事介助といいます。

ご利用者にとって食事とは、単なる生命維持活動ではありません。

施設生活の中で、一番楽しみな時間でなければならないのです。

そのためには、安全な環境を作り、楽しく、そして、その人らしさが活かされる食事を提供できたら、

ご利用者は幸せな気分になれると思います。

そんなご利用者の幸せそうな表情を見れたら、あなたも幸せな気分になれませんか？

当施設では、そんな「幸せな時間」を提供することを「食事介助」といいます。

 

どうでしょうか、

 

このツールを活用し、

部下の頭の中にある単語も考え方も

少しずつ書き換え、

自然に行動ができるように促していくわけです。

 

もし、食事介助の意味を知らず、

 

無理やり、やらされている感覚だと

 

多くの場合、

部下はその業務を好きになることはないと思います。

 

そして、リーダー自身もツールを使うことにより、

 

ただ、言葉だけで教えていた今までと違い

「部下へ伝える」

というコミュニケーション能力も格段に上がります。

 

もし、業務の問題が生じても、問題解決の１０箇条で

「問題とは、改善、向上、成長、飛躍のチャンス」

と捉えていれば、部下も問題があるとチャンスと理解し、

成長の機会と捉え、リーダーと一緒に考えるようになります。

 

 

このように意味づけを変えてあげると

 

「介護」＝「楽しい」になった人から、積極的に行動するようになるのです。

 

じっくりとその業務は何のためにするのか、

施設の単語作りに取り組んで

自ら行動できる職員を増やしましょう。

 

 

 

 

 - リーダーシップ