会議指導を長続きさせる
2017/01/16
会議指導で顧問先の心を掴むレポートを書いたところ、
「会議指導を実施しても長続きしない」
という悩みの声がありましたので、会議指導が3年、5年と長続きする秘訣について書きたいと思います。
生産性を上げたいなら、新規開拓より既存顧問先
まず初めに、税理士事務所が付加価値による生産性を上げるために
取組みやすい指導項目の一つに
「経営会議」があると思います。
もし、
会議指導を実施していないのであれば、
まず、会議指導を提案する前にパンフレットを作成し配布し、
どういったことを会議指導で行うのか、
パンフレットを配るだけでも、びっくりするような反応があるでしょう。
しかし、
実際に「会議指導」をしても長くても2年くらいしか続かない、
マンネリ化して顧問先から評価されない、
忙しいからと会議がキャンセルになる
など、長続きできない理由の声が上がります。
私が実施している会議指導でも
10年以上続いているケースもあれば、
1年経たずに終わったケースもありました。
そもそも、会議で何を指導したらいいのか不安だ、
と怖くてできないという職員さんもいらっしゃるでしょう。
何故、職員は会議指導が怖いのか?
前にも話したことですが、
何かを指導しないといけない!
と身構えてしまい会議指導の提案ができない職員がいますが、何かを指導する必要はないのです。
まだまだ税理士事務所が実施する「会議指導の進め方」において、誤解があるようです。
会議指導の3パターン
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「会議運営の指導」
これは、議事の進め方から会議で使う資料の作り方、発言は誰が行うか、決定事項の確認、議事録フォームまでノウハウを中心に学習するパターンですが、
この指導だけでは、2~3 回で終わります。
顧問先から「自分達だけでは会議が機能しないから、やり方を教えてほしい」など、要望は多いと思いますが、
これはあくまでも、「会議の進め方」の指導なので、受注し易いのはわかりますが長続きしません。
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「オブザーバー参加型の指導」
これは、会議に参加し、会計的な視点で意見を言ったり、アドバイスを行う「会議参加型」です。
おそらく税理士事務所の会議指導では、このパターンが一番多いと思われます。経営者は業績の実態を社員にも知ってもらいたくて税理士事務所を会議に参加させたいと思うのですが、、、
しかし、出来ることと言えば、先月の試算表の説明や経営数値の説明くらいで、
結局、料金ももらえず、財務的視点での発言やアドバイスだけとなり、
決定事項の進捗管理もままならず、次第に会議に参加する必要性を感じなくなります。 -
「ファシリテーター(促進者)」
これは、会議にはリーダー的な能力であるファシリテーションを行うファシリテーターが求められます。
そのリーダー的な役割を税理士事務所が行う形の会議です。
※ファシリテーションとは、「会議、ミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法・技術・行為」(ウイキペディア)ファシリテーターとしての具体的な行動とは、
①会議のパターン、フォームを先に決める②司会も書記もする
③経営者に一方的な話しをさせない
④決定事項は5W2Hで、特に「責任者」「期限」「目標値」は皆の面前で念押しをする
⑤議事は、専門用語や理解しにくい隠語や略称などは避け、後で見た時にわかるような表現や文言で確認しつつ進める
⑥必ずパソコンに入力し、議事録は、会議終了後、即皆に渡たし、即実行に移してもらう
他にも、いろいろ留意点がありますが、この会議指導は、
「あなたが来なければ、会議にならない」
と言わせることができます。
そう、この会議指導パターンにすれば、何年も継続することが可能ですし、
顧問先が、その価値を認めてくれる、
ため、通常の顧問料とは別に会議指導料を貰うことができます。
そして、こういう会議指導ができる職員を作れば、他事務所との大きな差別化になります。
事前に配布するパンフレットにこう書きましょう。
当事務所では「社員参加型で協働を促進する決定事項の出せる会議を指導します!」
明日にでも顧問先に配布してみませんか?