顧問料を値上げできる職員のコミュニケーション

      2016/05/30

ここまでしてもらっているから

誰しも顧問先の方から「利益も出てきたし、顧問料を値上げしていいよ」と言われた経験があると思います。

 

そんな顧問先と良好なコミュニケーションがとれているのには、ちゃんと理由があります。

 

TKC会員事務所の品質とは、巡回監査、書面添付、経営改善計画書、税務調査の結果等が考えられますが、最重要な品質を忘れてはなりません。

 

それは「職員と顧問先との良好なコミュニケーション」と考えます。

 

そう、顧問先とのコミュニケーションが良ければ、TKC会員事務所以外の他事務所が低価格で提案しても、

 

そうそう簡単に他事務所に取って代わられる事は本来ない筈です。

 

 

しかし、逆にコミュニケーションの品質が悪ければ、簡単に顧問先を失うと言う事になります。

 

ただ、

私も多くのTKC会員士事務所の職員を知っていますが、

 

「この職員は経営者とのコミュニケーションが上手くとれるのかな?」

 

と疑問に思うタイプの職員が結構多いもの事実でしょう。

 

むしろ、そういうコミュニケーション能力がない人達が、集まる職種か?と思いたくなることもしばしばです。

 

もちろん、優秀な職員も多数いますが、

比率的には上手くない職員の方が多いように感じます。

 

そこで、税理士事務所職員のコミュニケーションのポイントを整理した一部をご紹介します。

中には「そんな事は当たり前にやっている」と言う項目もあるでしょうが、冷静に振り返っていただければ幸いです。

  1. 毎月の巡回監査時には前月分の試算表について直接、経営者へ「分かるように」説明をしているか。

    経営者に直接やっているかだけではなく、品質で重要なのは「理解しているか確認することが重要です。」2カ月に1回は最低でも経営者に直接行う必要があります。

  2. 同業他社との比較など経営分析上、有用な情報の提供をしているか。
  3. 私達コンサルタントでは、ごく普通なことですが、毎回伺う時には「お土産」を準備します。

    お土産と言っても御菓子等はありません。その会社に有用な情報等です。 特に経営者は世間と比較して自社のポジションを知りたがります。BASTを使い、業界比較の分析をしっかり説明する必要があります。

  4. キャッシュフロー計算書に基づき資金繰り状況を説明しているか。

    資金繰りは経営者が常日頃から頭の片隅にある不安要素です。
    毎月の巡回時に資金繰りについて安心感を与えたれる。事前に対策できる環境を整えてくれる。そんな職員は経営者からの信頼は強いでしょう。

  5. 融資及び銀行交渉についての助言や資料作成は銀行が喜ぶようなものを提示しているか。

    銀行が喜ぶとは、経営者が金融機関にしっかりと説明できるということです。
    行員が後であなたへ資料内容等について確認の連絡が来る様では顧問先には満足されません。

  6. 設備投資計画を一緒に行っているか。

    設備投資を検討する上で、融資・返済能力・税金面等についての助言とシミュレーションを長期的視点で提示している

  7. 社長が重視している経営上のポイントを面談で確認しているか。

    業績管理、決定事項の実行状況、労務管理、情報管理、顧客情報等について毎月の社長面談を通じて確認している。
    ここを確認すると、社長は「こいつは真剣にうちのことを考えてくれている」と思ってくれます。

  8. 社長及び経理担当者の質問に対して日本語で説明しているか。

    専門用語は外国語と同じ、適時適切に丁寧に専門用語は多用せず、分かりやすい言葉で目で分かる資料を作成し説明している。

  9. 経営者が気づかない第3者だから気づくような問題について助言をしているか。

    経営分析上、または訪問時に気づいた課題、面談で把握した課題について、こんなことを言ったら怒られる、何にも知らないのか等、遠慮せず、随時問題点の指摘を行い、指導をしている。

  10. 会社・経営者双方が負担する税額を全体として一番軽減されるための対策を定期的に助言しているか。
  11. 税制改正などの情報は冊子を渡すだけでなく、自身の言葉で説明しているか。

    社長に対し、会社個人どちらでも関係ある項目は懇切丁寧に説明している

  12. 税務調査の際、会社側の言い分をきちんと税務署に主張しているか。
  13. 預かった資料等の返却を早くしているか。

    また、約束した時間に遅れないといった基本的なことを守っている(約束を守らない・ケジメがない職員は信用されません)

  14. 毎回の監査終了時に社長へ目的面談ができなかった場合、次月を待たず別途時間調整をして、面談を取るよう努力しているか。

    時間を上手にコントロールしテーマや緊急度の応じた経営者面談は、結果信頼されます。

  15. 決算報告は申告月前半に終わすことだけに集中せず、社長と今年の反省や次年度のことについて面談をすることを意識しているか。

    決算作業ばかりに集中し、社長との面談を疎かにすることは信頼低下の原因となります。

  16. 決算報告は結果だけの説明ではなく翌期の事について議題にしているか。

    特に来期の役員報酬を決定するにあたり、社長と一緒になって来期の経営計画についてのプランニングを行っている

 

 

今回は15のポイントをご紹介しましたが、その他のポイントについても機会を見て開示していこうと思います。

 

もし、顧問料の値上げができない職員がいるのであれば、

 

提案内容を検討することよりも顧問先とのコミュニケーションがどうなのか、

極秘アンケートを取るとか、担当を変えて前担当の評価を聴くとか、などしたら興味深い結果が聞けるかも、

 

但し、間違っても、所長自ら顧問先を回り本音を聴いてみようなんて思わないでください。

 

所長へ本音を漏らす顧問先はほとんどいませんので

 

 

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