顧問先の心をつかむ方法

      2016/03/28

税務顧問はもう報酬アップできない

時間も手間もかかるから、できれば顧問料をアップしたいが、付き合いも長いし、お金ないの知っているし、なかなか言えない、と値段交渉ができない職員さんは多いかと思われます。

もし、職員さんにその気さえあれば、「会議指導」という付加価値で報酬アップはすぐできます。

しかし、経験不足か、話すことへの苦手意識か、これが一番多い言い訳なんでしょうが、時間がないから、理由はたくさんありますが、積極的に会議指導に取り組もうとする職員さんは大多数とは言えません。

ただ、月次の監査時に経営者面談をしているのを「経営会議」に変え、意見を言ったり、司会進行し、書記をするだけなのに…。

実は、昨今のように経営環境が大きな変化をしている時には、税理士事務所が会議指導を行なうのはチャンスであり、また大きなメリットがあります。

そして、新たな能力開発につながる事やリスクのある事にもチャレンジしないと、業界で生き延びていくには、今後は益々厳しくなる事は容易に予想されます。

税理士事務所が会議指導を行なうとメリット

  1.  通常の監査や試算表、決算書作成では見えない顧問先の実情が見えてくる(何に困って、経営者は何をしようとしているのかが、会議を通じて実態が見えてくる)
  2. 多くの中小企業の経営者は、同族であれ、他人であれ、まともな会議を運営して、全員参加で、難局を乗り切りたいと考えている。その為には、第 3 者の行司がいないと、会議がし易いと考えている。
  3. 事務所にとっても、顧問先の付加価値提案となり、若干でも会議指導費用が頂ければ、生産性アップになる。
  4. 毎年、同じことの繰り返しでマンネリになり兼ねない職員の業務に新鮮さと緊張感を生み、活性化につながる。
  5. 過去処理の税務会計から、「攻めの管理会計」のお手伝いができ、仕事への使命感・やりがいが生まれる。
  6. 会議前に経営者との打ち合わせを行なう事で、コミュニケーションが良くなり、本来の業務にも好影響する。
  7. 経営者だけでなく、会議に参加する顧問先の役員や社員から、尊敬と信頼を得られる。

等々 他にもたくさんのメリットはあります。

会議指導をすることにリスクがあるのか

確かに会議指導が上手くいかなければ顧問解約など職員さんが心配するリスクもあるのでしょうが、リスクばかりを考えていては前には進めませんし、自身の活性化にもなりません。

特に、中堅以上職員は、この会議指導を3社以上は経験して貰い、業務に幅を持ってもらいたいものです。

ただ、職員が会議指導を顧問先に提案すれば、とても喜ばれるでしょうが、それは、顧問料内でのサービスなのか、別途費用を頂くのかで、この会議指導の付加価値は変わってきます。

ここで大事なのは、会議指導の価値を経営者に認めてもらう事です。
単に会議に参加するだけなら、 経営者は費用を払おうという気にはなりません。
かといって、現実とかけ離れた総論の意見を職員に言われても、無意味な時間となります。

税理士事務所が参加する会議指導は、その名の如く「会議を指導する」です。

もっと言えば会議を円滑化させる為の機能でなければなりません。
それは、司会者としての議事進行と、書記として、具体的な決定事項を書き出すことで付加価値に変わります。

専門知識はいらないから大丈夫

「顧問先は特殊な業種なので会議ができません」と言われる職員さんがいますが、業界固有の専門知識は必要ありません。

私の場合でも、製造業のことなんて全く知らなくても会議指導をしています。

そう、第 3 者的な立場で具体的な決定事項を導くだけですから、

ただ、費用をもらうためには、テクニックが必要です。
まず、会議には必ずパソコンとプロジェクターを持っていって、時折「それは決定事項でいいんですか?」と問いただし、経営者が「そうだ」と言えば、「では、誰が、いつまでに行なうか決めてください」と決定事項を聞き出し、その場でフォームに決定事項を入力し、参加者にその都度、「これでいいですか」と確認させ、粛々と議事録を取ります。

そして、最後に「今日の決定事項を復唱します」と再度確認しあい、議事録を渡す。

これさえできれば費用がもらえます。

そんな簡単な進め方で『会議指導』なんていうの?」と言われる方もいますが、安心して取り組んでください。

中小企業の経営者と言う人は、「みんなが決めた事」を大事にしたいのです。私達が何を指導したかより、決定事項の具体化や公開し、「みんなで決めた」という事実が欲しいだけなのです。

その証左に、私も、教育した職員も このやり方で会議指導での生産性を上げています。

先ずは、会議に参加し、議事を取ることからでもいいのでトライしてみましょう。

 

 

 

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